客の心情とコンタクトセンター

怒った状態で電話をかけたとき、
冷静な状態で電話をかけたとき、
自身、顧客側の精神状態の違いでこんなにもオペレーターや企業に対する態度や思いが変わるものかと実感しました。

最後に記載しますが、顧客へ状況や待ち状態が分かる工夫をすることで、顧客の感情を抑え、トラブルを軽減することが可能と思います。

実例:保険会社への保険金請求で

▶ 新型コロナに感染、そして電話

・保険会社のホームページ:“請求のあったお客様へのお支払いは5営業日程度で支払いが完了しています。”の表記
・保険会社マイページ:契約情報などいつもの情報以外に、お知らせ情報などはない
・実際には:2週間ふりこみなし

コンタクトセンターに電話をしました。
・アナウンス:電話を切って再度かけ直すより待っていた方が時間がかかりません
・待ち時間:45分
オペレーターの説明で、保険対象であり処理中、あと2週間程度で支払われるとのことでした。

更に待つこと3週間、再度電話をしてみました。
・アナウンス:電話を切って再度かけ直すより待っていた方が時間がかかりません
・待ち時間:25分
オペレーターの説明で、あと1、2週間程度で支払われると思われますとの説明でした。

▶ 聞きたかったこと

①保険金はもらえるのか。
②もらえるとしたらいつ頃もらえるのか。

▶ 精神状態

新型コロナの異常事態であり、コンタクトセンターに電話しても長時間待つことを覚悟。また、オペレーターも辛いだろうと思うほど冷静。

▶ 通常ならば

ホームページにあった案内の“5日程度で支払い”されることはなく、マイページまで調べても一切の更新はなし、その上45分電話を待たされた場合、相当悪い精神状態になります、間違いなく。

▶ 検証

状況を理解できたり、ある程度待ち時間がわかるとかなり落ち着いていることができ、企業への態度も冷静になると思われます。

数年前、機体の異常で遅延した飛行機を待つ乗客が搭乗口に押し寄せ係員に文句をぶつけていました。
係員に近寄り、他のお客さんにも聞こえるようにでかい声で『ここで待っていればいいのか、時間の予想ができないのでここで待たないほうがいいのか言って欲しい』と伝えたところ、『時間の予想ができず、搭乗口も変わる可能性があるのでアナウンスがあるまで飛行場内で待って欲しい』と係員が説明すると、皆んなさっさと退散していきました。
やはり、状況や待つ時間がわかればある程度は冷静でいることができ得ると思います。

結論

▶ コンタクトセンターシステムの機能を使いこなす

予想待ち時間をアナウンスする仕掛けがあります。
積極的に活用することをおすすめします。

▶ 情報発信を続ける

何が起こっているのか、どの程度待てばよいのか、など、わからないことが精神状態の悪化に拍車をかけます。およそ7割の人がホームページで調べ、わからないので電話することが報告されています。ホームページ、マイページを活用して情報発信を行うことで、顧客の怒りを抑え、さらに着信数減らすことができます。また、この新型コロナの状況でも、相当の電話本数が削減できたと思います。

おわり